くろだあいこ
世田谷区議会での活動

令和5年定例会 質問・答弁

世田谷区議会 令和5年第2回定例会 くろだあいこ一般質問

 通告に基づき、順次質問いたします。

 まず、せたがや子育て利用券について質問いたします。

 国において異次元の少子化対策が取りまとめられる中、東京都、そして世田谷区でも、様々な子育て支援策が拡充されています。世田谷区においては第一子からの出産育児一時金5万円上乗せ、出産応援ギフト5万円相当、子育て応援ギフト10万円相当など、新たな子育て支援策が始まっていますが、今回は「せたがや子育て利用券」について取り上げたいと思います。

 これは、額面1万円の紙の利用券で、妊娠期や産後のネウボラ面接を受けられた方に配布されます。地域の中で子育て活動を行っている方や団体等と、つながりを深めた子育てができるよう支援するために実施されています。他の施策とは異なる、この「人と人をつなぐ」という目的は非常に大事であると考えます。

 しかし、利用しづらいという声もよく聞きます。紙のチケットなので、まず持ってくるのを忘れると利用ができません。また、どこで使えるのか探そうとしても、配布冊子から利用可能なサービス・場所を探すのが一苦労でした。令和3年4月からサービス検索サイトがリリースされましたが、検索画面を見ても使い方がわかりづらく、使い勝手の悪いものとなっていました。

 期限内に使いきれないという場合もあります。自分自身もコロナ禍の出産時に配布を受け、利用期間が延長されたという案内もいただきましたが、結局最後は使いそびれて余らせてしまいました。余っている子育て利用券がフリマサイトで販売されているのを発見したこともあります。

 この子育て利用券は、妊娠時に交付されてから子供が2歳になるまで、約2年半の期間でどの程度利用されているのでしょうか。使い切っている方が多いのか、少ないのか、利用率はどの程度になるのでしょうか。さらに、どのようなサービスを受ける方が多いのでしょうか。現在の利用状況について伺います。

 また、令和4年9月の定例会にて、私たちの会派の阿久津議員が、せたがやPayとの連携について質問した際、連携を検討するとの答弁がありました。せたがやPayとの連携は可能なのか、現在の検討状況を伺います。

 これら現況を踏まえて、妊娠・出産した親と地域の子育て団体、人と人をつなぐ施策として、さらに多くの方に活用していただくためには、積極的な広報や利用しやすさの向上が必要と考えますが、具体的に検討されていることはあるのでしょうか。今後の取り組み方針を伺います。

 

 次に、せたがやPayについて質問いたします。

 せたがやPayは4月末時点で27万6千件ダウンロードされております。他の23区自治体では渋谷区のハチペイが8万ダウンロードとのこと、せたがやPayは地域通貨としてダウンロード数が多く、広く区民に認知されていると評価しています。ただ、昨年の30%還元キャンペーンが大きな話題となった一方、その後何%還元施策を実施してもあまり話題にならず、利用も少ない、とお店の方から伺うことがありました。利用者側からは、最近もう使っていないという声や、30%還元をやっていた際にダウンロードしたものの結局チャージが面倒で利用しなかった、という声を聞きました。

 30%還元といった凄まじく魅力的な企画は、利用の第一歩を踏み出していただくのに、非常に心強い後押しとなります。しかし、コスト面で頻発することは難しく、運用面でも高額利用などのコントロールが難しい施策です。新規利用者や加盟店を増やす施策、もしくは大規模な消費喚起策としては必要でしたが、今後のせたがやPayには、利用者のロイヤル化、ダウンロード済の約28万人にもっと使っていただく、日常的な利用の促進も求められるのではないでしょうか。

 以上を踏まえ、質問いたします。今年3月の定例会において、銀行口座からオンラインでチャージできる機能を今年度前半で実装予定と答弁がありましたが、現在これは具体的にいつ実装予定なのでしょうか?また、クレジットカードとの連携や、現金チャージできるATMや窓口を増やすといったことは検討されているのでしょうか?QRコード決済は大手民間企業も多数手がけている中で、せたがやPayを選んで利用してもらうためには、チャージのしやすさはやはり非常に重要なポイントであると考えております。

 また、新規獲得や大規模な消費喚起には30%還元といった施策は有効だと思いますが、予算面・運用面での課題があります。何%還元といった施策以外のキャンペーン等を検討されることはないのでしょうか?例えば加盟店3店舗でせたがやPayを利用したら500コインプレゼント、といったようなスタンプラリー感覚の施策でコスト規模を抑えつつ利用促進するといった方法などを検討できないものか、区の見解を伺います。

 最後に、喜多見・宇奈根の道路について伺います。

 私は喜多見に住んでおり、地域で活動をしている際に「喜多見や宇奈根は、基盤整備が遅れている」といった声をよく伺います。自分自身も生活をする中で、狭く見通しの悪い道が多く存在すると感じています。道路が狭いことで生じる問題はいくつもありますが、特に、災害時の対応に不安があります。幅6m以上の道路の整備が不十分だと、消防活動が困難となるといわれていますし、狭い道では避難経路の確保が難しくなることも想定されます。

 また、公益財団法人交通事故総合分析センター(イタルダ)のデータによりますと、歩行中・自転車乗用中の死亡事故数の約半数は自宅から500m圏内で発生しているとのことです。区民にもっとも身近な生活道路の安全を守るためには、幹線道路をしっかりと通し、通過交通を生活圏内に入れず、生活道路は生活者が使う、という状況を作ることが大事です。しかし、喜多見・宇奈根は「土地区画整理事業を施行すべき区域」となっており、基盤整備がまだまだ遅れている状況です。さらに、さきほどのイタルダのデータによりますと、人口10万人あたりの生活道路における死傷事故件数は小学生が最も多いという状況でした。喜多見・宇奈根に住む皆様からは、「このあたりはこどもが多い」という話をよくうかがいます。実際に、2023年の世田谷区の年齢別人口を町名別で確認すると、世田谷区全域全人口のうち20歳未満の人口の割合は15.5%ですが、宇奈根は20.4%、喜多見は17.8%とこども・若者が多い地域です。公共交通は不便ですが、住宅価格が世田谷区内の他地域より安く、緑や水に恵まれた環境の良さも魅力です。最近新しくなった喜多見公園では、平日も休日も本当に多くの子供たちが遊んでいます。

 そのような状況の喜多見・宇奈根の地域において【道路の安心・安全を守る】ということは非常に重要な課題であると私は認識しており、この地域の道路整備を力強く前進させていく必要があると考えています。昨日の私たちの会派の代表質問に対して、区長からは【道路整備については重要な政策として強い決意をもって進める】という答弁もありました。現在行っている取り組みや今後の展望、世田谷区としてこの地域の道路における安心・安全をどう守っていくおつもりなのか、伺います。

 以上で壇上からの質問を終わります。

 

◆世田谷保健所長答弁
 私からは、子育て利用券につきまして三点お尋ねがございましたので、順次お答え申し上げます。
 まず、利用率、利用状況でございます。区では、妊産婦が地域で子育て活動を行っている人や団体とつながりながら子育てできるよう、産前・産後サービスに利用できる一万円相当分のせたがや子育て利用券をネウボラ面接を受けた妊婦や産後に転入された方などに配付しております。利用可能期間は子どもが二歳になる誕生日までのおおむね二年半となり、利用率は年々上がっており、利用期間が終了した令和元年度配付分については約七〇%の利用率となっております。また、利用率の高い事業者については、タクシー会社等の移動支援事業者、産後ケアセンター等の産後ケア事業者、次いで、子育てステーション等の子育て関連事業者などとなっております。
 次に、せたがやPayとの連携に関しての検討状況でございますが、子育て利用券事業は、妊産婦の子育て支援はもとより、子育てを支援する地域の個人や団体の参画と応援の機運醸成も主な目的である一方、せたがやPayは区内商店街の振興が主たる目的となっております。子育て利用券は、これまで少額の券種の導入によって、地域に密着した子育て支援を行う個人や事業者の登録を促進してまいりましたが、経費負担の面などから、せたがやPayへの参画に適さない事業者も多いことが危惧されます。
 なお、この子育て利用券の事業は、東京都のとうきょうママパパ応援事業の補助金の必須事業となっておりますが、せたがやPayとの連携に当たりましては、補助要件として合致しない部分がございますので、都との協議が必要な状況にございます。
 最後に、子育て利用券に関しての広報、利便性の向上でございます。子育て利用券は、世田谷版ネウボラとして、妊娠時から地域の資源につながっていただくためのきっかけづくりとして最大限活用していただきたいものでございます。これまでタクシーを利用可能とすることや、事業者の検索サイトの創設など、利用ニーズに即して適宜改善を図ってまいりました。

 現在、子育て利用券を配付するネウボラ面接の際に利用についての説明を行っておりますが、乳幼児健診等の機会を捉えての広報や区の公式LINEの活用などの方策も検討してまいります。
 今後、さらに多くの事業者に登録していただけるよう働きかけを行うなど、区民にとってより活用しやすい子育て利用券となるよう取り組んでまいります。私からは以上です。

◆経済産業部長答弁
 せたがやPayについて二点御答弁いたします。
 まず、銀行口座等との連携についてでございます。
 銀行口座との連携につきましては、バンクペイという決済システムとの連携による金融機関口座からのオンラインチャージを予定してございます。バンクペイとの連携は、実施主体の商店街振興組合連合会に対し早期の改修を求めておりますが、一般社団法人キャッシュレス推進協議会の指針に基づくセキュリティー強化が必須になったことから、この夏頃の開始を目指した当初の計画を修正し、今年度中の開始を予定しているところでございます。また、クレジットカードとの連携は、信販会社に支払う手数料率が高く、セブン銀行以外のATM利用については、一部事業者と協議を継続しているものの、相手方でもシステム開発に係るコストが発生することから、現状での実施は課題が多いものと考えてございます。
 今後も費用対効果を見極めながら、利用者の利便性が高まるよう、商店街振興組合連合会とともに改善に努めてまいります。
 二点目、多くのお店で利用されて、予算規模も抑えたポイントプログラム等の検討についてでございます。昨年度の三〇%還元は、コロナ禍と物価高騰の状況下で十分な経済効果を創出し、区内中小個店に対し新規顧客を誘導する効果等もあった一方、一部では、高額商品の購入や買いだめに偏るといった課題もございました。
 御提案のとおり、予算規模に応じた費用対効果の高いスキームの構築が必要であると認識しておりますが、複雑な仕組みはかえって利用者の方々や加盟店の混乱を招きかねず、六万三千人のアクティブユーザー数や四月から五月で七割台となっている継続利用率、ひいては事業効果の縮減にもつながる可能性があるなどの課題があるとも考えてございます。
 いずれにいたしましても、物価高騰による直近の地域経済状況を踏まえ、今般、消費喚起策の規模の拡充を御提案したところですが、今後も社会経済状況とともに、国、都の動向を注視しつつ、引き続き利用者や加盟店が容易に御活用いただける支援策の工夫など、実施主体である商店街振興組合連合会とともに検討してまいります。以上でございます。

◆砧総合支所長答弁
 私からは、喜多見・宇奈根地区におけます道路整備に関しての御答弁です。
 喜多見・宇奈根地区では、これまでに宇奈根東部や西部、喜多見南部、宮之原東地区など、五地区において、組合施行の土地区画整理事業によりまして良好な都市基盤整備が図られてきました。ほかにも地区計画や開発行為の許可等のまちづくり手法によりまして地先道路の整備を積み重ねてきてございます。また、現在、地域整備方針において、まちづくりを重点的に進めていくアクションエリアに定めます喜多見五丁目、六丁目を含む外環道東名ジャンクション周辺地区については、幅員六メートルの区画道路を定めます地区計画の検討を鋭意進めているところでございます。
 地域整備方針におきましては、これから改定の検討に着手するところでございまして、おおむね十年間にわたり優先的にまちづくりを進める新たなアクションエリアを定めることとなります。今後も地区計画等の様々なまちづくり手法の活用により地先道路整備を推進し、砧地域における災害に強い安全安心のまちづくりに取り組んでまいります。以上でございます。

◆答弁を受けての意見・再質問
 様々答弁をいただきました。子育て利用券に関しては、検索サイトの使いやすさ改善というところも、ぜひ今後継続して検討いただきたいと思います。
 また、喜多見、宇奈根の道路については、地先道路整備の推進をぜひとも力強く進め、道路ネットワークを整備して地域の安全性が高まるよう引き続き御対応お願いいたします。
 一点、せたがやPayについて再質問いたします。
 現状の何%還元といった施策については、確かに利用者、加盟店にとって分かりやすい施策である一方で、さきにお話ししたとおり、現在は利用が減ったという声も聞こえており、同様の施策を続けていくのみでは継続利用、日常的な利用の促進は難しいのではと考えます。継続利用を促す取組として、現在、具体的に検討している内容や今後の方針について伺います。

◆経済産業部長答弁
 せたがやPayの継続利用を促す取組についてということで、再質問いただきました。御答弁申し上げます。
 繰り返しになりますけれども、まずは、せたがやPayの魅力を維持向上させ、消費者の方々に継続して利用していただくために、今年度当初予算によって上半期のポイント還元を継続実施しているところでございます。さらに、今回提案している補正予算におきまして利用刺激策となる大型還元キャンペーン、これを展開しまして、ユーザーの引き止めを図りたいとまずは考えてございます。これに加えまして、また、省エネポイントアクションだとか、介護予防事業でありますとか、ほかの施策での活用に努めるほか、地域の商店街の方々が取り組むイベントなどにも活用できるようシステムを整えているところでございます。こちらにつきまして、商店街振興組合連合会と連携して利用の促進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、多様な視点から日常的に地域の中小個店等で継続して利用していただけるよう取り組んでまいります。
 以上でございます。

◆答弁を受けての意見
 商店街振興組合連合会と連携して、継続利用促進について考えていただけるとのこと、ぜひよろしくお願いいたします。
 大規模な消費喚起策のときだけ使われるというものでなく、日常的に愛用されるせたがやPayとなるべくぜひ御検討を続けていただきたいと要望して、私の質問を終わります。

以上。

世田谷区議会 令和5年第3回定例会 くろだあいこ一般質問

 障害のある子ども、配慮が必要な子ども、医療的ケアが必要な子どもたちの就学前の通園先について質問いたします。
 世田谷区では、認可保育園において障害児保育を実施しています。保護者が就労状況などについて書類を用意、申請し、保育給付認定を受け、入園前相談にて集団保育が可能であれば入園ができます。また、指定の区立保育園では、医療的ケアが必要な子どもの受入れも行っています。状況は様々ですが、認可保育園に内定できなかった場合は、居宅訪問型保育事業や児童発達支援施設等を利用しているとのことです。
 また、保育給付認定を受けない場合は幼稚園が通園先の候補となりますが、私立幼稚園では、発達障害などで配慮が必要な子どもや障害のある子どもたちの受入れをあまり行っていないという状況です。
 一方、区立幼稚園においては、要配慮児、医療的ケア児を受け入れています。しかし、区立幼稚園は、本年9月1日時点、定員1,088名に対し、在園児が381名、充足率35%です。私立幼稚園も2023年の定員充足率は66%と深刻な状況で、休廃園や人件費縮小等を余儀なくされている園が出ています。保育園でも定員割れが起こっています。そんな中、今後、就学前人口はさらに減少していく見込みがあり、区立幼稚園については、現在8園のところ、世田谷区内五地域に一園ずつの5園に集約していく計画があります。
 この苦しい経営状況を見ると区立幼稚園の集約化は避けられないと考えますが、要配慮の子や障害のある子が増加傾向にある中で、区立幼稚園が減ることにより、就学前の通園先について選択肢が減少するのではという懸念があります。実際に、区立幼稚園にお子さんを通わせる保護者からも同様の御意見をいただいています。今後の区立幼稚園の在り方、方向性について質問いたします。
 また、区立幼稚園集約化により、通園の選択肢がない、近隣に通える幼稚園がないという事態を防ぐためには、私立幼稚園との連携を強化する必要があると思います。ただし、要配慮児を受け入れるには、個別支援のための追加人員配置等が必要となります。これは、現在、経営難に陥る私立幼稚園としては非常に難しいことです。さらに、もし仮に医療的ケアが必要な子どもの受入れをするとなると、看護師資格を持った人員の確保を検討せねばならず、より一層の困難を極めます。
 それでも、この社会的な状況を踏まえ、発達に課題がある子どもを受け入れようと積極的な対応を検討する私立幼稚園があれば、世田谷区としても十分な支援を行い、その姿勢を応援していただきたいと考えますが、区の考えを伺います。

 次に、一時預かりのベビーシッター利用支援について質問いたします。
 東京都が行う一時預かりのベビーシッター利用支援について、都から全額補助が出る状況にもかかわらず、世田谷区はこの事業を実施していません。一方で、23区内では、15区が既にこの都補助を利用して事業を行っています。子どもを一時的に預ける先として、世田谷区は、ほっとステイ、おでかけひろばでのほっとステイ、認証保育所での一時預かりなどを用意し、子育て中の保護者に提供しています。また、世田谷区社会福祉協議会のファミリーサポートセンター事業の案内もしています。
 しかし、区民からは、ほっとステイは利用予約が既にいっぱいに入っていて、必要なときに柔軟に予約を取ることができないといった声や、スポット利用を想定してファミリーサポートを頼もうとしたが、定期利用を前提としていたために利用を断念したという声が上がっています。さらに、施設で提供する一時預かりサービスは、利用時間が限られています。近隣に一時預かり場所がないという方もいらっしゃいます。突発的な利用、スポットでの利用、早朝や夜間の利用については、現在、区が提供しているサービスでは対応が難しいという実態があります。
 シッターは24時間365日頼むことが可能です。頼れる身内が近くにいない御家庭では、シッターさんに本当に助けられているそうです。しかし、東京都民でありながら、世田谷区民はこの事業の補助を受けることができません。世田谷区ではなぜ事業実施ができないのでしょうか。我が会派の佐藤正幸議員からも、本件同様の質問をしており、区は保育の質の確保が難しいといった安全面での懸念を挙げられていました。
 ただ、シッター活用中の保護者から話を聞くと、皆さん安全対策を講じた上で、子どもを預けているそうです。事前面談やサービスを受ける部屋へ、双方の合意の下でウェブカメラを設置するなど、シッターとの信頼関係を築いています。さらに、東京都としても、認定事業者に対して、預かり中に利用するウェブカメラ購入助成を行うなど、保育の質確保に努めています。
 世田谷区で事業を実施する場合、シッターを安全に利用する方法について啓発を行い、補助利用条件として、ウェブカメラ設置やシッターとの事前面談を必須とするなどの対策を併せて検討できないでしょうか。
 さらに、伺います。そもそもシッター利用の区民ニーズがある要因は、現在区が提供している一時預かりサービスでは、突発的な利用や夜間早朝の利用が実態として難しいためです。預かり場所を増やし、利用時間を拡充し、予約枠を増加して、定期利用ではない突発的な利用、スポットでの利用を可能にするなど、今、区が提供する一時預かりサービスを、保護者の多様なニーズに応えられるように拡充できないでしょうか。

 最後に、家庭用生ごみ処理機の購入助成について伺います。
 我が会派の代表質問でも述べていますが、東京都のごみの最終処分場である新海面処分場が約50年で限界を迎えると言われており、ごみの減量は重要な課題です。
 本年8月に、世田谷区で家庭から出る可燃ごみの中で約三割と最も大きな割合を占めるのは生ごみだという調査結果が報告されました。生ごみの80%は水分と言われ、水切りをしっかりと行う、乾燥させるなど、各家庭で減量対策を行いますが、手間がかかります。家庭用生ごみ処理機を利用すれば手軽に対策可能ですが、購入費用が高額となるため助成を行っている自治体があります。東京23区内では10区が、そして、近隣では調布市や狛江市が助成制度を実施しています。世田谷区でも、過去には家庭用生ごみ処理機購入助成制度があったそうですが、平成24年で申請者減少を理由に終了したとのことでした。
 そこで伺います。制度終了から10年以上たち、社会環境も変化する中で、ごみの減量という重要な課題は継続しています。家庭用生ごみ処理機購入助成制度を復活させることはできないでしょうか。また、仙台市、札幌市など様々な自治体で、家庭用生ごみ処理機で処理した乾燥生ごみ等と野菜の交換制度を実施しています。世田谷区では都市農業が盛んで、地域の農家さんが生産したせたがやそだちの野菜を、近隣の住民が日々消費しています。
 地元の農家さんとお話しすると、家庭で処理した生ごみをそのまま畑に使うことは難しいとのことでしたが、肥料として利用可能な状態への処理、加工や、野菜との交換に関して、地元のJAや関係団体、事業者等と協力し、ほかの自治体が行っている乾燥生ごみ等と野菜との交換制度を世田谷区でも実現できないでしょうか。
 以上で壇上からの質問を終わります。

◆教育総合センター長答弁
 私からは、今後の区立幼稚園の在り方、方向性についてお答えをいたします。
 区では、就学前人口の減少傾向や、保育待機児の解消、区立幼稚園等の在園児童の急激な減少など、乳幼児教育・保育施設をめぐる状況の変化を踏まえ、令和四年八月に区立幼稚園集約化等計画を策定いたしました。
 集約化等計画では、現在八園ある区立幼稚園等を地域の乳幼児期の教育、保育の拠点として位置づけ、各地域に一か所程度を集約するとともに、障害児を含む要配慮児や医療的ケア児への対応の強化や、三年保育の導入、公私立幼稚園、保育所等の枠を超えた連携の促進などの機能充実に取り組み、区全体の教育、保育の質の向上を図っていくこととしております。
 区立幼稚園等は、従来から、要配慮児に対して、個々の特性に応じた教育、保育を実践してまいりました。集約化後においても、これまで培われてきた支援の技能等を生かし、私立幼稚園や保育所等と連携協力し、相互に補完し合いながら、引き続き、要配慮児へのきめ細やかな対応を行うとともに、医療的ケア児支援法の趣旨を踏まえ、医療的ケア児への対応に取り組むなど、早期からのインクルーシブ教育・保育を推進してまいります。
 以上です。

◆子ども・若者部長答弁
 私からは、四点御答弁いたします。
 初めに、発達に課題のある子どもの受入れに積極的な私立幼稚園への支援についてです。
 区では、保護者や地域ニーズを踏まえ、子どもの健やかな成長を目的として、幼児教育に取り組み、障害や発達に係る支援が必要な児童を受け入れている私立幼稚園に対しまして、教育補助員の配置等に係る経費の一部を補助する私立幼稚園等特別支援教育事業費補助事業を、東京都の補助に加え、区独自に実施しております。特別支援教育事業費補助事業は、令和四年度に都の補助制度と連携を図り、補助対象範囲を拡大したところでございます。その結果、私立幼稚園からの申請件数が増加し、二十五園で百二十二名に対しての支援を実施しています。
 また、教職員の障害児保育技術の向上を図るための支援としまして、世田谷区発達障害相談・療育センターや、児童発達支援事業所の専門家が園に出向き、園児の活動を観察した上でアドバイスを行う巡回訪問事業を実施しており、積極的に受入れを行う園に対しまして、金銭面と技術面の両面から支援を行っているところです。
 今後も、引き続き地域におけるニーズの状況や各園の受入れ状況等を踏まえ、東京都や関係所管と連携を図りながら、支援の在り方も含め、私立幼稚園の積極的な取組を後押しできるよう検討してまいります。
 次に、東京都のベビーシッター利用支援事業について、なぜ世田谷区として実施できないのか、また、安全対策を取った上で事業実施できないのかとの御質問について、併せて御答弁いたします。
 お話しの東京都ベビーシッター利用支援事業は、幅広い理由と時間帯で利用可能な事業となっており、保護者の多様な子育てニーズに対応した利便性の高い事業であると認識しております。一方、過去に密室における預かりで刑事事件に至った事故を経験した区といたしましては、ベビーシッター事業の密室性や第三者による保育の質の確認ができないことなど、保育の質の安全性の観点から、事業の性質に大きな課題があるものと考えております。
 お話しのとおり、児童との事前面談や利用方法啓発など、安全な一時預かりを実施する観点で重要なことと認識しておりますが、ウェブカメラを設置することで、不適切な対応等を抑止する一定の効果が期待される一方で、カメラの死角やベビーシッターの質の確保など、ウェブカメラでは解決できない課題があります。
 区といたしましては、区による利用者宅への保育サポート訪問やベビーシッターへの研修、ベビーシッター本人による事前面談等による児童の状況の把握などを担保する仕組みが必要であると考えており、区外事業者には指導検査権限が及ばない現行制度の抜本的な改善や、指導監督基準を満たす区内ベビーシッターが極めて少ない現状など、事業実施は難しいものと判断しております。
 次に、既存の一時預かり事業を拡充していくことはできないかとの質問についてです。
 区は、今年度より、多様な保育ニーズに対応する認証保育所の特色を生かし、定員の空きを活用した理由を問わない一時預かり事業を開始いたしました。利用の際には事前登録が必要ですが、定員に空きがある日であれば時間単位でスポット利用ができ、幅広い時間帯で利用いただくことが可能となっております。
 一方で、実施施設は現時点で九施設にとどまっており、認証保育所の利用者は年度の後半にかけて段階的に増えていく傾向にあるため、問合せをしても、希望する利用枠に空きがないなど、実態として全ての保護者にとって突発的かつ柔軟に利用できる状況までには至っていない状況です。
 今後は、特に定員に空きが多い施設の事業者に対しまして事業の実施を促すなど、実施場所の拡充を図るとともに、子ども家庭支援センターや地域子育て支援コーディネーターのほか、児童館やおでかけひろばなど地域の身近な子育て支援施設にも情報提供を行い、ほっとステイやファミリーサポートセンター事業など、ほかの預かり事業も含め制度の周知をさらに進め、預け先を探す保護者の方が一人でも多く利用できるように取り組んでまいります。
 以上です。

◆清掃・リサイクル部長答弁
 私からは、二点御答弁申し上げます。
 まず初めに、生ごみ処理機購入助成の復活について御答弁申し上げます。
 今年度実施しました家庭ごみの組成分析調査では、家庭ごみに占める生ごみは26.9%と可燃ごみの中で一番の割合となっており、生ごみの削減を進めることによるごみ減量効果は大きいものとなります。区ではこれまで、発生抑制の啓発を継続しながら、平成五年の生ごみコンポスト化容器のあっせんや、平成十一年度からは家庭用生ごみ処理機購入費の補助を開始し、生ごみ削減に向けて取り組んでまいりました。
 しかし、生ごみ処理機の申請件数の減少や、東日本大震災に起因する電力不足、堆肥の活用先がないなどから、平成二十四年度に補助を終了し、区民の皆様が住環境や生活様式に応じて減量行動に取り組めるよう、生ごみ減量に関する情報発信や、水切り・風乾による生ごみの減量講習会など、学ぶ場の提供等の充実を図ってきたところです。
 家庭用生ごみ処理機を多くの区民の皆様が継続的に利用していただくには、堆肥化や乾燥によるごみ減量を行うことによるごみ減量効果や、堆肥や乾燥生ごみの活用方法の見える化なども含めた総合的な事業スキームが必要だと認識しておりますので、他自治体の助成制度の実施状況や、その削減効果、継続的な実施等を検証してまいります。
 次に、乾燥生ごみの野菜と交換制度について、せたがやそだち野菜との交換制度などの仕組みづくりについてお答え申し上げます。
 他自治体で実施されております乾燥生ごみと野菜の交換制度等は、市民が持ち込んだ乾燥した生ごみを農家が堆肥化し、その堆肥で育てた野菜を持ち込んだ市民に提供するという地域循環の取組であり、ごみの減量と環境負荷の低減につながるサステーナブルな仕組みとなっております。
 仙台市の仕組みでは、持ち込まれた乾燥生ごみの堆肥化を主体的に取り組む農家や団体、堆肥として使用していただく農家の確保など、継続実施できる連携体制が必要であり、現在は農家への委託事業で実施し、令和四年度は年間約三トンの乾燥生ごみが持ち込まれるなど、生ごみ削減の一定の効果をうかがうことができます。
 一方、上田市の事例や、生ごみ堆肥作りなど生ごみ削減に長年携わっている区内NPO法人によると、区民が乾燥した生ごみや堆肥化したものは水分量や塩分濃度などの問題があり、専門の方が堆肥化したものでなければ販売用の野菜を作る農家で使用することは難しいなど課題があるとも聞いてございます。
 議員御提案の生ごみ減量に向けた乾燥生ごみ堆肥等の活用は、区民の参加と協働が不可欠となりますので、より多くの区民の方々に参加いただける出口対策を含めた地域循環の取組等について検討してまいります。
 私からは以上です。

◆再質問
 一点、再質問いたします。
 公私立幼稚園、保育所等の枠を超えた連携について、具体的にどういった形で実現をしていくのでしょうか。要配慮児に関しては、私立幼稚園への支援、後押しについて御答弁がありましたが、それ以外の全体的なことで既に実施している施策、検討している内容があればお伺いいたします。

◆教育総合センター長答弁
 再質問にお答えいたします。
 令和3年12月に運営を開始した乳幼児教育支援センターでは、取組を進めるに当たり、区内の教育・保育関係者が、施設種別を超えて共有すべき方向性を示す世田谷区教育・保育実践コンパスを作成いたしました。現在は、この実践コンパスを踏まえ、公私立の幼稚園、保育所等の保育者を対象とした各種研修や、学識経験者を派遣して、自己評価の取組を支援する実践充実コーディネーターなどの取組を進めております。
 また、従来、区立小中学校で構成されていた学び舎について、公私立幼稚園、保育所等に参加対象を拡大し、公私立幼稚園、保育所等の枠を超えた連携交流や、就学前教育と義務教育の円滑な接続の促進を図っております。
 今後は、実践コンパスの共有化や学び舎の仕組みを通して、私立幼稚園を含む区内乳幼児教育・保育施設の連携を促進し、一人一人の子どもの特性に応じた質の高い教育、保育の実践に向けて取組を進めてまいります。
 以上です。

◆答弁受けての意見
 ご答弁いただいた公私立幼保の枠を超えた今の連携の先に、世田谷区の全ての子どもたちがおのおの望む場所で質の高い教育、保育を受けられるようになることを強く要望して、私の質問を終わります。

以上。

世田谷区議会 令和5年第4回定例会 くろだあいこ一般質問

 こんにちは。通告に基づき質問をさせていただきます。
 さきの決算特別委員会にて、私は世田谷区のふるさと納税に関して、寄附先を具体的に指定してふるさと納税を行うことはできないかと質疑を行いました。今回は改めて、保育園や幼稚園を指定してふるさと納税を行うことができないか質問いたします。
 ふるさと納税の利用者が増える中で、大学や学校、団体等を指定して寄附を行う仕組みを整えている自治体も増えております。自分の母校や関係する団体、自分の子どもや孫が通う学校、施設等を指定してのふるさと納税は、具体的なイメージを持てる寄附となり、世田谷区において、ふるさと納税額を増やす、また区外流出を防ぐ取組として有効だと考えています。
 私からは、決算特別委員会の中で、公立小中学校等における他自治体の取組事例を幾つか紹介させていただきました。教育委員会としては、学校間での寄附額に差が生じることへの懸念、頂いた寄附の活用方法など課題を整理し検討していくという答弁でした。
 保育園や幼稚園に関しても、区立小中学校と同様の課題が挙げられるかとは思いましたが、区立小中学校とは管掌する部署が異なることもあり、今回改めて保育園や幼稚園を指定してふるさと納税を行うことができないか、区の見解を求めます。

 次に、保育園入園にまつわる問題について質問いたします。
 先日まで、令和6年度4月入園に向けた認可保育園等の申込みが行われておりました。現在は一次申込みが締め切られ、選考が始まっている頃かと思います。自分自身も二人の子どもがおり、育休からの復帰を二回経験していますが、結果が届くまで気が気でなかったことを思い出します。
 世田谷区では、待機児童問題が改善し、今年度は4月時点で10名待機児童が出たものの、定員に空きのある保育園もありました。今年度、都内全体の認可保育所の充足率は約90%で、特に23区の保育施設では、定員割れが起こっています。また、認証保育所については、充足率が約83%まで低下しているということで、待機児童解消後の新たな課題である保育施設の定員割れの問題が取り沙汰されるようになりました。
 ただ、そんな中で、保育園に入園ができたとしても、きょうだい別々の園となる御家庭があります。上の子と下の子が同じ保育園に通えていないということで、一番負担となるのは毎日の送迎です。また、用意するものが異なる、お手紙やお知らせの受け取り方が異なる、行事の日程が異なるということでの負担もあります。もちろん御家庭で望んで別々の園に通わせているという場合もありますが、働きながらの子育てで、同じ園に子どもを通わせられるメリットはとても大きく、きょうだい同園を希望される御家庭は多いです。
 そこで伺います。区として、認可保育園におけるきょうだい別園の実態は把握できているのでしょうか。また、この問題に対して、区としてどのような対策を取っているのでしょうか。改善策はあるのでしょうか、伺います。
 また、もう一点、認可外保育施設に子どもを預けるケースについても伺います。認可外保育施設は、認可や認証等に入れない場合の受皿となる場合があります。一方で、独自の特色を打ち出して保護者に積極的に選ばれている園もあります。しかし、保育園に空きが生じている昨今の状況の中で、子どもが通っている認可外保育施設が閉園となり困っているという利用者の声も耳にしました。認可外保育施設やその利用者に対して、世田谷区は今どういった対応をしているのか、支援を行えているのか、認可外保育施設についての区の見解を求めます。
 次に、こども誰でも通園制度について質問いたします。
 国において、こども家庭庁を中心に制度設計が進む中で、報道等が先行し、保護者としては期待と不安、両方を感じているところかと思います。世田谷区としては、先日の子ども・若者施策推進特別委員会で報告がありましたが、来年、令和六年四月より、ゼロから二歳児の未就園児を一定期間預かる事業を実施予定と伺いました。これは世田谷版のこども誰でも通園制度と言えるような事業になっております。
 私個人の話ですが、2020年の第二子出産時は、コロナの影響で上の子が保育園に預けられず、外出もあまりできず精神的に追い詰められました。肉体的にも産後のぼろぼろの状態で子ども二人を育て始めるということで、かなりきつかったのを覚えています。上の子が保育園に行けるようになり、先生方と話す時間、また下の子を連れて児童館に行けるようになり、ほかのママたちとおしゃべりできる時間で気持ちが前向きになったことをとてもよく覚えています。
 ゼロから2歳の未就園児は、きょうだいがいない場合は特に他者との関係が希薄になります。また、それは保護者にとっても同様です。理由を問わずに預けられる先があり、子どものことを気軽に相談しやすい環境が構築できれば、保護者の行き詰まり感や悩みが解消できて、産後鬱や育児鬱、虐待といった問題解決の一助となるかと思っております。定員割れで苦しむ私立保育園や認証保育所といった事業者側としても、経営面でメリットのある事業だと期待できます。
 ただ、その一方で、国のこども誰でも通園制度についてはどのように対応していくのか、区の見解を求めます。
 また、多くの保護者、保育事業者、保育者としては、国のこども誰でも通園制度について気になる点が幾つもあります。まず、定員の空きが十分にない園では、どういった対応となるのでしょうか。定員いっぱいの園では預かることがそもそも難しく、制度をどのように運用していくのか、保育現場の負担を懸念する声が多く上がっています。
 次に、障害のある子、要配慮の子がこの制度を利用することは可能なのでしょうか。こういった子どもたちを誰でも受け入れることが可能なのか、こちらも現場の負担が懸念されています。さらに、世田谷区の児童発達支援事業所においてこの事業を実施することは可能なのでしょうか。特にこの点は、児発を利用する子どもの保護者を中心にSNSで話題になり、児発の定員枠が圧迫されるのではないかといった不安の声が大きくなっておりました。世田谷区としてこの事業をどのように実施していくのか、お答えください。

 最後に、オンライン手続について質問いたします。
 さきの決算特別委員会にて、私は本件についても質疑を行い、オンライン手続を増やすべく、区が取り組んでいることは理解しました。
 しかし、先日、来年度の新BOP学童クラブの入会申請について伺ったところ、四月から入会するためには、12月上旬の限られた7日間に、入学予定の小学校内にある学童クラブへ直接就労証明などの書類を持参する必要があるとのことでした。郵送は不可です。当然ながらオンラインという手段もありません。保護者が働いていたり、病気だったりと事情がある中で新BOP学童クラブに申し込むわけで、この手続方法はとても不便だと感じております。
 学童を保護者が直接確認、見学するべきということだとしても、入会申請と切り離して対応できるのではないでしょうか。新BOP学童クラブの入会申請をオンライン手続化できないでしょうか。
 また、オンライン手続化が進む中で、実際はオンライン申請ができるにもかかわらず、区民がオンラインを利用できていない場合もあると感じています。周知不足や申請方法の分かりにくさ、オンライン手続へのアクセスの難しさなど課題は様々あるかと思いますが、区民の誰もがスマホで簡単に必要な手続ができるようになる状態を目指し、オンライン化のスピードアップはもちろんのこと、オンライン手続の利用率向上にもぜひ力を入れていただきたいと考えております。区の見解を伺います。
 以上で壇上からの質問を終わります。

◆子ども・若者部長答弁
 私からは、保育園、幼稚園、新BOP学童クラブに関する御質問について順次御答弁いたします。
 初めに、私立幼稚園や、公私立の保育園を指定してふるさと納税を行う仕組みを構築できないかとの御質問についてです。
 ふるさと納税制度などを活用して、幼稚園、保育園を指定しての寄附は、区では受入れをしておりませんが、区立私立を問わず、子どもや孫が通う幼稚園や保育園に対して寄附をしたいというニーズは考えられ、寄附金の使い道を工夫して示すことができれば、寄附が集まる可能性があると考えております。
 私立幼稚園や私立保育園につきましては、税制上、運営法人に対する寄附金には控除の仕組みがあり、各私立園で寄附の受入れを行うことが基本となります。他区では、区立の学校法人や社会福祉法人等の公益的団体への支援という形で、通常の寄附と前提条件が異なるもののふるさと納税を活用している例もあると伺っておりますが、区側で受皿として、私立園への寄附の受入れと払い出しを区が直接行うことはトンネル寄附となり、制度上できません。
 一方、区立保育園につきましては、限られた予算で工夫しながら対応しており、例えば備品は廉価な既製品等を購入することや、買い替えサイクルを長くして長く大事に使い続けなどしております。ふるさと納税制度を活用して見栄えのある機能性の高い新しい備品を購入できるのであれば、子どもたちの過ごす環境をよりよいものにできるものと考えております。私立と異なり、国からの直接的な財政措置がない区立保育園につきまして、ふるさと納税による子どもの環境向上に向け、研究、検討してまいります。
 次に、認可保育園におけるきょうだい別園の実態把握及び区としての対応についてです。
 本年11月時点の認可保育園、きょうだい在園児童は5,718名おります。そのうち、同園は4,836名、別園は882名となっており、約15%が別園に通っている状況にございます。申込みの際、きょうだい通所園条件や希望する保育園の組み合わせ順位など、保護者の意向に応じたケースで受理し、それを踏まえ、入園選考では、きょうだい通園による保護者の負担を減らすため、きょうだいが在園または同時申込みの場合5点、多胎児の場合は6点を選考指数に加点しております。
 一方、選考指数の加点がより大きい、ひとり親世帯などと比較した優先度や、保護者が希望する保育園のクラス年齢の受入れ枠が限定されている場合などにより、きょうだいが同園に入園できない事象が発生しております。区は、引き続き、保護者が希望する保育園の入園選考を基本としつつ、可能な限りきょうだいが同じ保育園に通所できるよう努めてまいります。
 次に、認可外保育施設やその利用者に対しての対応についてです。
 認可外保育施設は、各施設が特色を生かした自由な経営で保育等を実施する施設であり、その利便性やカリキュラムなど選ばれる理由は様々ですが、お話しのとおり、認可保育所等に入れなかったために利用する方もいらっしゃいます。区では、保育の質を確保し、利用者に安心して御利用いただくため、施設に対し、送迎バス等安全対策補助やコロナ感染症対策補助等緊急的な補助金支給を実施しているほか、指導監督基準を満たした施設に通所し、保育の認定を受けた方に対し保育料の補助を行っております。
 区としましては、引き続き、保育の質の確保、向上のため、指導監督基準を満たすよう、施設への指導検査、助言や巡回指導支援を基本としつつ、利用者の負担軽減や安全安心の観点から、側面的支援に努めてまいります。
 次に、こども誰でも通園制度に関し、児童発達支援事業における実施可否についてです。
 障害の有無にかかわらず、こうした制度を利用できることは、インクルージョンの観点から重要です。東京都の多様な他者事業では、児童発達支援事業所は対象外となっており、障害があっても集団保育が可能なゼロ歳児の子どもは私立保育園等でお預かりいたします。こども誰でも通園制度やその試行的事業において、児童発達支援事業所を対象とするかは国において検討が進められているところであり、区としては国の動向を注視してまいります。
 次に、こども誰でも通園制度への区の対応についてです。
 こども誰でも通園制度は、全ての子育て家庭を対象に、月一定時間までの利用可能枠の中で、就労要件を問わず柔軟に利用できる新たな保育として、国の検討会において具体的な検討が進められております。今年度から国のモデル事業が実施されており、国の令和五年度補正予算において、本格実施を見据えた試行的事業として、一人当たり月十時間を上限とした形での補助事業が実施される予定です。
 東京都は今年度より、国の事業と比べ、利用時間や利用期間について、より柔軟に活用できる多様な他者との関わりの機会創出事業を実施しております。区では本事業を活用し、令和六年四月から私立保育園等認証保育所、私立幼稚園で、理由を問わない未就園児の定期的な預かりを行ってまいります。
 次に、こども誰でも通園制度への区の対応に関し、空きが十分ない園での対応や障害のある子、要配慮の子の利用についてです。
 私立認可保育園等では、本事業をゼロ歳児クラスの空き定員を活用する余裕活用型により実施し、一人分の空き枠を、曜日ごとに複数の子どもがシェアできるような形態を考えております。空き定員が減少する年度後半に利用枠が少なくなることは避けられませんが、途中で利用終了になっても、家族以外の他者との関わる機会を経験することによる成長や園との育児相談がしやすい関係性の構築が期待できます。また、利用終了時には、認証保育所の同事業や、ほっとステイなど、既存の一時預かり事業を紹介してまいります。
 障害のある子ども、配慮を要する子どもについてですが、私立保育園等では集団保育が可能であれば、通常の入園と同様にお預かりいたします。
 最後に、新BOP学童クラブの入会申請のオンライン申請化についてです。
 例年新BOP学童クラブの入会申請は、十二月に一週間程度の申請期間を設け、保護者が新BOP学童クラブへ直接申請書を提出する形としています。現在、この入会申請をはじめとした各種申請手続については、保護者の利便性向上のため電子申請化に向けた準備を進めており、一部の申請は来年一月以降、入会申請につきましても来年四月以降、電子申請を可能とする予定です。
 一方で、アレルギーの有無や配慮が必要な事項など、支援における重要な情報につきましては従来どおり書類で直接申請をいただき、必要に応じて職員から保護者に対して聞き取り等の確認を行います。
 引き続き、児童が安全安心に利用できる環境づくりに配慮しながら、入会申請等の手続の利便性向上を進めてまいります。
 以上です。

◆教育総合センター長答弁
 私からは、区立幼稚園を指定してふるさと納税を行う仕組みについてお答えいたします。
 区は、平成31年3月に、区立学校の児童及び生徒の各家庭における経済的負担の軽減、その他の教育に係る環境づくりのため、世田谷遊びと学びの教育基金を設置いたしました。十月の決算特別委員会において議員が御提案された区立小中学校を指定した寄附金につきましては、遊びと学びの教育基金が受入先となり得るか、基金全体の具体的な活用策の検討の中で整理する方向となっております。
 今回御質問いただきました区立幼稚園を指定した寄附金に関しましても、関係所管と連携しながら、基金全体の活用策の整理と併せて、歳出予算の措置の必要性、施設間の公平性への配慮などの諸課題の研究を進めまして、保護者の経済的負担の軽減や教育環境の一層の充実につなげていきたいと考えております。
 以上です。

◆DX推進担当部長答弁
 私からは、オンライン手続の利用向上について御答弁申し上げます。
 オンライン手続利用率に関しましては、毎年度、一部の手続について、総務省が自治体行政手続のオンライン利用状況調査を実施しております。区の昨年度実績では、図書貸出し予約や各種講習、イベント等の申込みのように、早くからオンライン化を進め、利用者に浸透している手続につきましては利用率八五%を超えているものの、昨年度から開始した転出届のように40%のものもございます。
 オンライン化の開始時期や性質によっては利用率が上がらない状況もあることから、お話しの利用率向上に向けましては、手続自体の簡易化を図るとともに、今後予定されている区公式ホームページリニューアルにおいても、オンライン手続ができることを区民に分かりやすくお知らせできるようにするなど、関係所管とともに取り組んでまいります。
 以上です。

◆再質問
 一点再質問いたします。
 指定の保育園等へのふるさと納税について、他区では区内の学校法人や社会福祉法人等の公益的団体への支援という形で行っているという答弁がありました。
 指定の学校、保育園等へのふるさと納税を活用した寄附については、各所管で課題を整理していくことと並行して、ふるさと納税全体として、公益的団体への支援という形で、指定団体へ寄附をする仕組みを構築することは可能でしょうか。

◆政策経営部長答弁
 私からは、ふるさと納税全体として、公益的団体への支援という形で、指定団体寄附をする仕組みを構築することは可能かという再質問にお答えいたします。
 区では現在、例えば地域保健福祉等推進基金の事業の一つとして、NPO等との共同事業への助成事業やこども基金では、子育て支援に取り組む団体への支援などに寄附を活用しております。
 御提案の公益的な団体への支援にふるさと納税制度を活用するに当たっては、これらの既存事業等との整理や集まった寄附金をどのように団体等へ支援していくかなどの仕組みを新たに検討していく必要があると考えております。まずは、関係所管と連携しまして、これら課題を整理した上で、他自治体での取組内容なども十分研究しながら、実施の可能性について検討してまいります以上でございます。

◆答弁を受けての意見
 ありがとうございます。関係所管は多岐にわたって、調整はすごく難しい部分もあるかと思うんですが、区民にとって、既存の寄附よりも控除が大きく手軽に利用ができるふるさと納税は、使えるととてもメリットがあると思います。ぜひ政策経営部が先導して、前向きに進めていただきたいと強く要望します。

以上。

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